このたび、日本開業保健師協会から「開業保健師研究」の創刊号が発刊されることを、
大変光栄に思っております。

開業保健師という働き方は、20数年前からちらほらと見られるようになりました。保健師が、自身の経験の中から、興味や関心のある分野で社会に貢献できないか、より自分を生かせる働き方はできないか、と模索し、独自の活動を展開する様子は、保健師等が購読する雑誌に掲載されたり、学会でも発表されるようになってきました。
 全国に散在している開業保健師の有志が集まり、情報交換をしはじめたことをきっかけに、2013年2月に、日本開業保健師協会が発足いたしました。年2回の開業保健師のつどいと、公衆衛生学会、産業衛生学会等の自由集会、地域別の研究会を重ねながら、すでに開業している保健師との情報交換や、ホームページやメールマガジンを通じての情報発信、開業を希望する保健師の支援をしてまいりました。

それらを希望する保健師は350名を超え、保健師が開業することへの関心の高さが伺えるようになり、教育関係者からも注目を浴びるまでになりました。

開業保健師たちが、社会的課題に向き合い、仕事としてつくりあげていく姿は、保健師としての成長と喜びにあふれています。その活動から、新たなしくみやサービスが生まれ、地域保健や産業保健の分野でどんどん広がっていく様子を展開されている現状をみなさんに紹介していきたいと思っております。

「開業保健師研究」の発刊により、開業保健師の認知度がさらに高まり、今後の地域保健、産業保健等の分野で、より一層活躍していくこと、そして、みなさまの健康とご多幸を祈念いたしまして、ごあいさつとさせていただきます。

                      日本開業保健師協会 会長 德永京子